制作の流れ

人生紙芝居の作り方について解説します。

  • Step1

    人生を聴き取る

    お年寄りご本人に語っていただくのが基本ですが、可能であればご家族からもお話を伺います。
    昔の写真やアルバムを一緒に観ながら進めると、自然な感じで話が始まっていきます。
    出来事の起きた順番や、関係する人物が事実と合っているかどうかは問題ではなく、その時々にどんな“思い”で過ごしてきたのかを大切に聴き取ります。その思いの積み重ねが、その人らしさ・生き様を表しています。

  • Step2

    ストーリーを考える

    聴き取りに続き、さらに下調べを行います。当時の社会状況や従事していた仕事の詳細や変遷などを、ネットや図書館、映画などを利用して調べ、広い視点で捉え直し理解を深めます。 聴き取ったことと、調べて分かったこと。そこからストーリーを編んでいきます。
    ご本人が「まさにこれが私の人生だ!」と思っていただけるには、人生のどこにライトを当てるのか、その人の人生の核となっているものを抽出してストーリーにします。

  • Step3

    コマ割りをする

    ストーリーが決まったら、4コマ漫画を描くように10枚程度の絵コンテに落としていきます。
    10枚の紙芝居で上演時間は約10分。長過ぎるストーリーだと、観ている側、特に高齢者は疲れてしまいがち。集中力が続くのを考慮し、だいたい10枚程度にまとめるのが最適です。

  • Step4

    下絵を描く

    画用紙1枚にたくさん盛り込んで描くと、何を伝えたいのか、かえって分かり難くなります。登場人物の思いが伝わりやすいように顔は大きめに描き、背景など省略できるものは描きません。
    大事なことを伝えるには、Simple is best.
    その代わり、主人公の顔は裏ワザを駆使した似顔絵で描き、観る人がすぐに分かって笑顔になる工夫もしています。

  • Step5

    色塗り・縁取りする

    高齢者の中には白内障などで視力の衰えを抱えている方もいるので、色塗りの際はコントラストが強くなるような色選びをしています。また、塗り終わった絵柄の縁を筆ペンで黒く縁取ることで、さらにはっきりと観えるようにしています。
    色塗り作業の一部をデイサービスなどの場で他の利用者たちと行う、あるいは、ご家庭で孫やひ孫たちと行えば「人生かみしばいで、人生かみしめ合い」の良さが一層際立ちます。

  • Step6

    セリフを考える

    ナレーションの連続は聴いていてくどく感じてしまうため、なるべく登場人物のセリフで場面展開を図るのがポイントです。会話部分には、その方の口癖や方言を入れたり、懐かしい人の名前や地名、大好きな歌の一節などを盛り込んだりして、より心に響きやすいように配慮しています。

  • Finish!

    上演

    いよいよ初上演。その場には、主人公であるご本人はもちろんのこと、聴き取りにご協力いただいたご家族、あるいは、同じ介護施設を利用しているお仲間や介護職員なども、一緒に観ていただくと、「人生かみしばいで、人生かみしめ合い」が皆ででき、その方の人生を認め合う、居心地の良い空間が生まれます。